嘘はときには星降らす

from atelier anmo

スポンサーサイト  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

tb: --   cm: --

年の瀬に  

年の瀬である

例年より早く故郷である福島に帰省することにした

実家はいい

何がいいって
酒だけでなく、
豚の燻製や蒲鉾、烏賊の干したもの、天麩羅といった
惣菜が豊富にあるからで
年末年始は金粉の入った清酒をなめながら
これらをいただくのである

鈍行列車でワンカップなる清酒や麦酒に加え、
烏賊燻製をかじりながら帰ろうかしら、
と考えていたのだが、

年の瀬よろしく、
聞くとリッチな新幹線チームは
乗車率が150パーセントほどという。
それは庶民派の鈍行列車でも例外ではなく、
いい感じで混みあっているため、
飲酒するにはいささかきつい状況である。

関東付近では麦酒を飲み、
東北入りしたくらいにのんびり
清酒に移行しようか、と考えていたのに
列車が北上するにつれて乗り換えるごとに
列車の車両数が減っていく。

しかしながら乗車人数は対して減らないため、
黒磯あたりでは、乗り換えの際、
人間同士がこぞって席を取り合う。

かろうじで僕も着席がかなったのだが、
もはや飲酒したところで、いい気色になるとは思えない。

しかし折角キヨスクで購入した清酒、飲まないともったいない、
実家には金粉入りや燻製があるわけで、
わざわざ家でこの瓶入り酒をごくごく飲む必要はない。

また、瓶や液体はかさの割に重量がかさばるので
移動に持ち運ぶには向かないアイテムである。
重いのはいやだ。

どうすっかなー
などとせわしなくくねくねしたり、
一人でしゃべっていると目の前の子どもと目が合った。
子どもはすっとおびえた表情で父親の後ろに隠れた。

当然だ、

おっさんがひとりでごちゃごちゃ独り言を並べ
くねくねしているのだからおっかないに違いなく、

でも僕としては
ていうか、
別に悪いことはなにもしていないわけで
にもかかわらず子どもに怯えられるのは
なんか不本意っていうか
ちょっとむかつくー
ていう具合までではないにしろ、
僕の中を熱くさせる何かがあり、

そんなことも協力し、僕は飲酒を決意した。

丁寧に蓋を開け、こぼれないように酒をすする

やっぱこれだよねー
なんて思いながら烏賊をつまんだ。

人口密度が高い車内でアルコールを飲み烏賊を食う、
これは食う当人はいいかも知らないが、
周りの連中にしてみればこれ以上の迷惑はないわけで、
即刻やめてほしい事態でる。

本来なら、蓋を閉めて鞄やバッグとうにしまってしまうのが吉、
さっさとそうしてしまうのが得策なわけであるが、
ワンカップはペットボトルのような画期的なシステム飲料とは違い
いったん開いてしまうと後戻りできないアイテムなため
飲みきり必至、後戻りはきかない。

「覆水盆に返らず」
とはよく言ったもので、
僕はふとそれを思い出し、

酒はこぼれてないのにねー、

と言おうか迷ったが、
子どもがこれ以上臆するのは心苦しいので、やめた。

そんなことより、その手のアルコール飲料を
さっさと飲みきってしまえ、
ということになるのだが、
これがなかなかそうはいかない。

なぜか?

目の前にはさっきのキッズが自分を凝視し、
一気飲みしようにも隣の人に肩や肘がぶつかるため
豪快に飲むことが不可能だからである。

僕はちびちび清酒をなめ、
烏賊をかじり北上したのである。

背中には橙に染まった雲と夕日がさしていた。

子どもは屈託のない眼で私なのか夕日を見ており
時折目が合えば父親の後ろに隠れた。

烏賊を床に落としてしまったが、
混雑のため、拾うこともかなわず
僕は列車に揺られ続けた。


年の瀬である。

来年がよい一年になるように
僕はそれをひた願うのみ、

今年一年、本当にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。


かしこ

category: 日々の事

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://atelieranmo.blog.fc2.com/tb.php/27-ddefa029
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。